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終着駅47 オーガズムは脳天を突き抜け


 第47章

 微かに圭が動く気配をみせた。圭の一部分が、開かれたわずかな空間に当てられた。

 当たってきたものがなにであるか、直ぐにわかった。来るべきものが来たのだが、その物体は独立した存在であるかのような動きをみせていた。おそらく、圭は指先とつま先で、身体を宙に浮かせているのだと思った。

 なぜ、そんな行動に出ているのか、私は考えを巡らそうとしたけれど、咄嗟に中断し、今は考える時ではなく、感じる時だと思った。

 しかし、想像する圭の態勢が、いつまでも維持できるとは思えなかった。自発的に膝をМ字に曲げてやるのが一番なのだが、それをして良いのかどうかもわからなかった。

 空中に漂うものに力強さがあるのは奇妙だったが、その浮遊する棒はパワーに満ち、わずかに作られた腿の隙間で私のクリトリスと大陰唇と小陰唇、そして膣前庭を行き来し、愛液の促進を促していた。

 しかし、私の膣口は既に、そんな行為を施されるまでもなく、愛液で溢れかえっていたのだから、私の淫婦ぶりが明らかになるだけで、羞恥に満たされた。

 幾分、膣口が上向きの私のバギナに、その空中にありながら強固な棒の先がぬるりと入りかけた。

 入りかけては、するりと膣口から抜け出す行為が何度となく繰り返された。

 蛇の生殺しってのがどう云うものか分からなかったが、きっとこう云う感じなのだと思う。Ⅿ字に足を開きたい衝動が限界点に達した。

 「駄目だよ」圭が強い口調で、私の膝を伸ばし、半死半生の私のバギナを責め続けた。

 「いま姉さんは有紀ねえさんなんだから…」圭は、強く宣言すると、蛇の生殺しセックスに没頭した。

 有無を言わせぬ圭の強い態度に、私は畏敬のようなものまで感じて、その中途半端な愛撫を受入れざるを得なかった。

 圭に、“有紀だと思って抱いてみな”と命じたのは私だった。

 いま行われている行為は、圭が有紀を抱くときに、どのような心持で有紀を抱くかを圭は示したかったのだ。そう思うと、圭の行為を、私は悦ぶべきだった。

 有紀とは、中途半端なセックスしかしないから、と圭がいま、私に伝えているのだと思うと、膣口の入り口だけを出入りする亀頭のセックスで、私は満足の叫びを上げなければいけないような気になってきた。

 肉体の歓びではなく、心の歓びのような世界で。

 「有紀ねえさんとは此処までだ」圭の身体が、かなりのボリュームで私の上半身に重なり、帰還を伝えた。

 私は、圭にかける言葉を見つけることが出来ず、ひたすら、その背中に回した腕に力を入れた。腕の隅々に、圭の心が伝わり、私は嬉しいという願いを込めて抱きしめた。

 「やっぱり、涼ねえさんじゃなきゃダメだよ」圭の意味するところが充分に理解は出来ていなかったが、もう理解などは不要だった。ひたすら、抱かれていたいと思った。

 圭のいつもの怒張が、私を貫いた。私は、瞬時にオーガズムが襲ってくるのを予感した。有紀のことは、もう頭の片隅にもなかった。あるのは貪欲な欲情の高まりだった。

 「圭。抑え込んで!」私は叫んだ。

 優しいはずの亀頭の肉に骨が生えたような錯覚があった。

 圭のペニスは、先端までが樫の棒状になって、私の子宮頚も巻き込んで突き刺さり、尚且つギリギリと奥を目指しているようだった。

 圭は堪えていた。私が、何度でも味わえるマルチプルなオーガズム状態になるまで堪えた。

 私は、無我の世界に這入りこみ、唸り声をあげて、夢中で息んだ。

 息むたびに、オーガズムは脳天を突き抜け、一瞬、失神しかけるが、記憶を失うことへの吝嗇の心が、瀬戸際で踏みとどまらせるという、貪欲さを見せていた。
 つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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