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終着駅42 怒張を挿し込んで、私のバギナを満たして


 第42章

 圭の怒張は相変わらず元気だった。時間的余裕がないという圭に、無理を聞いてもらった私は、シャワーも浴びずに、結合を求めた。

 圭にどのように思われようと構わないと思った。そんなことよりも、理屈抜きに、その怒張を挿し込んで、私のバギナを満たしてほしい欲求が強かった。

 思った通りのペニスが、思った以上にリアルにバギナを貫いた。

 ……あぁボトルの1万倍いい……私は口に出さずに思った。

 二、三時間前に自らを慰めていた私のバギナは、いつも以上に圭の怒張に感応していた。

 前戯を充分に済ませていた身体は、一気に昇りつめた。圭が、抜き去り、一服している間も、私の身体は休みなく、オーガズムを堪能していた。

 「足りなかった?」圭が、私の悶えている姿を訝った。

 「大丈夫、今はひとりで余韻を味わっているだけだから。気にしないで、休んでなよ」私は、そんな言葉を返しながら、何度も押し寄せてくるオーガズムに身を任せ、筋肉を震わせた。

 オーガズムの再三の波は、その都度僅かずつ和らぎ、五分程度で消えていった。

 圭から受け取った煙草の煙が、ロココ調の天井に向かって流れ、そしてどことはなしに消えていった。朝からの異様な性欲が消え、自分は何のために圭と会おうとしたのか考えていた。

 たしかに、きっかけは異常性欲を鎮静化させるためだったけど、本来の目的は、圭を中心に動きかけている、様々なトラブル。

 場合によれば、私も巻き込まれるトラブルに関しての情報を集めるためだった。その問題が異常性欲を誘発させたのだと、私は勝手に想像した。

 「その後、美絵さんに変わりはないの?」

 「まったく。生まれてくる子供のことばかり考えているよ。少し、神経が集中し過ぎじゃないかって心配なくらいだよ」

 「構ってくれないってことね」

 「いや、それなりに気は使ってくれているよ。余計なサービスまでしてくるけどさ」

 「余計なサービス?」

 「そう。何かの本でも読んだのかな、妊娠中の夫の性欲の処理方法みたいなことを」

 「へえ、それって、お口でイカすとか、そういうこと?」

 「そう。でもって、上手なら、俺だってイクけどさ、めちゃくちゃ下手糞だから、イクどころか萎えちゃうんだよ」圭は思い出すように笑った。

 「健気(けなげ)じゃないのよ、笑っちゃだめよ」

 「まあその通りだけどね。生理的には無理だから困ってしまう。自分の下手はさて置いて、何処かで出しているんじゃないのとか、馬鹿なこと言い出すからね」

 「そう、夫婦って24時間の監視社会だから大変だね」

 「美絵の俺に対する関心も、暫くの辛抱だと思うんだよね。彼女は、子供が作りたくて結婚した感じもあるしさ。だとすれば、次に興味が注がれるのは、育児であり、教育じゃないかな」

 意外に醒めた状況分析をする弟の言葉に、私は幾分衝撃を受けていた。

 こういう冷静な分析力が、トレーダーとしては有能かもしれないけど、夫婦間の情緒にまで持ち込むのはどうなのだろうか、と私は感じたが、口には出さなかった。
 つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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