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終着駅41-1  何事もなくバギナに呑み込まれた


 第41章-1

 “そうだ!”私は思わず声に出していた。何という愚かな行為に必死になっている自分が可笑しかった。でも、こうなると意地も半分手伝って、異物を膣に挿入する満足だけでも完結したい気分になっていた。

 去年の忘年会で、ビンゴゲームで当たったアロマオイルの瓶の形状を思い出していた。

 そう、あれは絶好な形状をしていた。誰かが、“随分ヤラシイ形の瓶だ”と言ったのを思い出した。

 たしか、化粧棚の奥の方にしまい込んだ記憶があった。ベッドから一歩出ないと届かないのが癪だったが、直立しない姿勢を保つことで、欲望を消さずに私はそのボトルを手にした。

 手に取り、ペニスの代役をさせようというアロマオイルのボトルを眺めた。

 美しいフォルムに見とれながら、指でキャップの部分を温めた。まるでコケシにそっくりなフォルムであり、お洒落なアダルトグッズのようでもあった。

 私にとって、アドルトグッズなどと云うものは必要のないものと思い込んでいたのだが、考えを改めないといけないようだった。

 バギナを傷つけないようにする注意は不必要だった。

 膣口にアロマオイルの瓶の頭に相当する部分は、特に押し込んだ記憶もないのに、すんなりと呑み込まれていった。それなりの存在感があったはずの異物が、何事もなく自分のバギナに呑み込まれた事実に気持ちは複雑だった。

 ……私のココって、こんなにおおらかなの?嫌だ、裏を返せば、広いとか緩いってことじゃないの……

 この緩さを、今までの男たちは感じていたのだろうか。分かっていて、黙っていただけなのかもしれない。

 でも、それも変だ。私の欲目でなく、過去の男たちは、私のバギナに満足の溜息を洩らしていたのに、どこが、どのように違っているのだろう。

 たしか、今、私のバギナの中に半分ほど沈められたボトルは、少なくとも普通サイズの勃起したペニスに近い大きさだったのに、何かが違っている。

 この感じから思うと、この倍の太さがあっても問題のないようなバギナの緩さだと、私は少し焦った。このバギナに、今日の午後、圭のペニスが入ってくるのかと思うと、言い知れぬコンプレックスに覆われた。

 このままでは、午後に圭と会う気にもなれない。まして、こんなバギナに、圭のペニスを入れさせるわけにはいかないと、愕然とした。

 焦る気持ちも手伝って、かなり手荒に、ボトルをバギナに向けて出し入れしていた。ゆったりとしたリズムに苛立ちを憶え、私の出し入れのピッチは早まった。ピストン運動と呼ぶのに相応しいレベルまで、私の腕が動いた。

 腕に疲れを感じると同時に、徐々にボトルの太さが指に伝わり、バギナでも同時に抵抗感を憶えてきた。

 バギナへの抵抗感は、私に勇気を与え、疲れかけた腕に燃料が補給された。

 空中給油をうけた私の腕は、蒸気機関車のピストンのようにより正確に、より早く動き出した。何もかもが疲れているのに、バギナだけが寝坊から醒めたように、覚醒していた。

 “その調子よ!”私は、自分のバギナに声をかけたい気分で、一層激しくボトルを出し入れした。

 腕が痺れかけたので、一旦ボトルから指を離すと、ボトルは勢いよく膣口から飛び出してきた。

 錯覚かもしれないが、ピュッと液体性の音も同時に聞こえた。その飛び出した異物を放置して、休息を取るつもりはなかった。ここまでトライした以上、完結させなければ、気が収まらなかった。バギナも挿入をねだっている感じがした。

 私の再トライを待ち受けていたバギナの入り口は、先ほどまでの、おおらかさは影をひそめ、頑なに、その口を閉ざしていた。

 どちらも同じく私のバギナなのに、まったく異なるバギナの口が、そこにあった。私は左手の指を添えて、右手に握られたボトルの先端の誘導を手伝った。

 ……どうして、こんなことしているの?私、少し変になっている……
 つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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