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終着駅18-1 中ぶりの乳房に弛みはなかった


第18章-1

 強めのシャワーが全身に英気を与えていた。髪は寝る前に洗うことにして、ボディーソープでくまなく全身を磨き込んだ。そして、シャワーのノズルを乳房やバギナに当てながら、かすかな気持ちよさに浸る惚けた自分の表情に見とれていた。

 中ぶりの乳房に弛みはなかった。肌は、まだ水を弾き飛ばす能力を失っていない。お尻も垂れている感じはない。まだまだ、イケそうな自分の身体に満足した私は、大好きなオレンジのバスローブに身体を包ませて、バスルームを出た。

 メール受信を知らせるブルーのサインが、私をせかすように点滅していた。私は、圭からのメールだろうと思いながら、先ずは喉を潤す方が先決だと思った。

 一々一階に降りて飲み物を取りに行く労力を省くために買った小型冷蔵庫から、ミネラルウォーターを取り出した。

 私が先週詰め込んだ本数が劇的に減っていた。おそらく、犯人は圭ではなく、有紀なのは想像がついた。有紀は、そういう女なのだ。来週は、アイツに冷蔵庫一杯にミネラルウォーターを補充する苦役を与えてやろうと思った。

 意外にも、メールは美絵さんからだった。少々、動揺しながらメールを開いた。

 『ご無沙汰しています。今日、私は迂闊にも、お母様に、バカなことを話してしまいました。何ひとつ根拠がないのに、迂闊でした。ただ、お母様に心労をかけただけで、何ら意味のない、お電話をしてしまったのです。お母様、怒っていらっしゃらなかったでしょうか?』

 まったくの馬鹿ではないことに、チョッとホッとしながらも、ここは考えどころだと思った。当然、圭に確認したいところだったが、圭の携帯は留守録のままだった。

 彼らの仕事は、高報酬かもしれないが、24時間が勤務のようなもの、極度の緊張にある人間に執拗に電話をする気にもなれなかった。

 しかし、部外者のようで、極めて当事者である私が、事実を知っておくことは大切だと思った。圭には、事後に確認しても済むことで、とぼけながら美絵さんに事情を尋ねても、何ら不思議ではない、姉の地位を利用することにした。

 『 なんだか、とても母は気にしているようよ。悪意とかじゃなく、単に心配性なだけだけど、気にはしています。私に、色々質問してこられても、何ひとつ返事も出来ないしね。圭に、尋ねることも考えましたが、美絵さんの悩みが、美絵さん以外の人から聞かされると云うのも、彼が複雑な気分になりそうなのでやめておきます。ところで、美絵さんの悩みと云うか、気づいたことって、具体的なものなの? 』

 私は、このメールの流れで、美絵さんの口から、圭への疑念が何なのか、知っておくことは、家族としても重要だし、まさに私にとっても重要なのだと確信していた。出来たら、いざこざになる前に、二人を修復のルートに乗せることが、全員の平和に繋がると確信した。

 『母曰く、きっと言えない方の悩みかもね、と一人で納得していたようですけど、多分、明日は忘れているから心配しないで。ところで、多分、美絵さんの女の勘の問題だと思いますけど、姉としても、判る範囲なら答えられるかもよ。話す気になったら、真面目に聞き役になりますけど…』

 圭の下半身のコンサルの後で、今度は美絵さんの勘のコンサル。何という立場に、自分はいるのだろうと思いながら、ままよと!と送信を押した。

 『今夜でも良いのですけど、お会いしていただけないでしょうか?』速攻で美絵さんから、返信が来た。

 私は、とんでもなく危険な綱渡りをしている自分がいるのを感じたが、美絵さんにメールを送った以上、腹を括るしかなかった。

 誰が考えても、美絵さんの悩みに応じる婚約者の姉としての心境だけで、振る舞い会うことが出来るかどうか、自問自答した。そして、私は、それが出来ると、強く思った。

 そして、私は府中のファミレスを指定した。美絵さんも知っていると云うことなので、話は早かった。
 つづく

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終着駅17 美絵の疑念


第17章

 倍近い時間をかけて、私は家の玄関を開いた。

 「遅いじゃないの」すかさず、奥から母の声が聞こえた。

 「会社に、あれから電話したら、貴女もう帰ったって。普通なら、とうに帰って来るはずなのに、どこか買い物でもしてたの?」母の教師根性だけは、退職後も健在だった。

 「友達と立ち話しをしてただけよ。急ぐんなら携帯を鳴らせば良いのに」

 「私は線のない電話なんて信用出来ないの」当然のような、常識外れを時々口にする元女教師は、煮物の煮え具合をたしかめながら、背中で話していた。

 「まあ嫌いなものは、仕方ないけど、会社への電話は、部下とかの関係もあるしね。だったら、メールで、電話乞うとでも送ってよ」

 「わかりました。そうしますよ、これからは」

 私が踵を返し階段に向かうと、母は突然追いかけてきた。

 「待ちなさいよ、まだ話は終わってないわよ」

 「すぐ着替えて戻るから」

 「忘れないうちに話してしまわないと」

 「なにを?」

 「決まっているでしょう、美絵さんのことよ」

 「ああ、あの話ね。そういえば、どんな話だったの」

 「それがね、美絵さん、要領を得ないのよ」

 「何も話さないってこと」

 「そうなのよ。特に具体的に、何なにがあったからじゃないって言い出すのよ。変でしょう、何かがあったから変な筈なのに、それを言わないの」

 「そう、何か話しにくい事情なのかもね」

 「それって、どういう意味?」

 「だから、話したくないような、具体的出来事よ」

 「それって、もしかして、あっちのこと?」

 「そうでしょう。そうじゃなかったら、あれこれと言うはずだからね」

 「ああ、そう云うこと。だったら私は聞きたくないわ」

 「聞きたくないって、母さんじゃなくても聞きたくないよ。理由は言いたくないって言うのだから、相談じゃなく、ただ、何か変わったことはありませんかって聞いただけと云うことで良いンじゃないの」私もまったく興味のない風を装った。

 そこで会話に区切りがついたと思った私は、「ちょっと」と云う母の声を無視して、二階の階段を駆け上がった。きっと、追いかけてくるだろうと思ったら、案の定、母の階段を上る足音が聞こえた。そして、ノックもせずにドアをあけた。

 「着替えているのに、ノックくらいしたら」私は意味のない抗議の言葉を口にしたが、母に通用するとは思っていなかった。

 「美絵さんのことだけど、このまま知らんぷりで良いのかしら」

 「どうかな。もっと切実になったら、圭か美絵さんが、私か有紀に相談でもするんじゃないのかな」

 「それしかないのかしら」

 「だって、私たちが絡んでいる話じゃなさそうでしょう。あっちの話では、第三者が顔出す隙間はないわよ」

 「それはそうね。でも、聞けたら、圭に、何かあったのって聞いてみてくれる」

 「わたしが?」

 「だって、貴女の方が、圭、話しやすいでしょう」

 「まあ、機会があったらね。まさか、美絵さんから電話あったけどって聞けないからね」

 「それもそうね。兎に角、聞けたら、聞いておいてよ」母は、自分の責任らしき荷物を、私に手渡すと、そそくさと扉を閉めた。永遠に身勝手な女の母だった。

 結局、私の疑問には、時間が経った割には、何も答えらしいものがなかった。

 ただ、美絵さんが、義母に当たる母に、圭に何かあったのか、と聞くこと自体が子供染みていると思うし、これから圭たちが築くであろう家庭でも、このような美絵さんの稚拙な行動は尾を引きそうだと思った。悪い子ではないけど、悧巧な子ではなさそうだった。

 しかし、美絵さんに疑問を抱かせた、圭の態度がどんなものだったのか、気にはなった。だからといって、圭に“美絵さんから疑惑の電話があった”と直接話すのも、話をこじらせそうな気がした。出来ることなら、圭と美絵さんには、穏便に結婚に向かって進んでほしいわけで、混乱や破局は、望ましくなかった。

 勿論、私と圭の関係においても、美絵さんがいることの方が、断然安定的だと、深い根拠はないが、そのように感じていた。

 もし、確認するとしたら、圭ではなく、美絵さんに確認する方が、ことは大袈裟にならない。騒ぎ出したのは、圭ではなく、美絵さんなのだから。

 美絵さんの、不用意な動きを圭に知らせることは、色んな点から、好ましくない状況になる。私は、一つの区切りを見つけて、幾分落ち着いた。
つづく

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終着駅16-2


第16章―2

 あと一時間で退社の時間だった。きっと、また会社に電話を掛けてくるに違いなと思っていたが、肝心な答えを伝える電話はなく、時間が過ぎていった。

 私は、こういう時には、早く連絡よこすものよ、と母に腹を立てたが、かなり身勝手な感情になっているのは自分だと思って苦笑いしてしまった。

 「主任、お先に失礼します」数人の部下が散り散りに退社していった。部屋に残っているのは、私と、ひ弱なお局映子さんだけだった。

 「そういえば、夏休みの日にち決めていないのは映子さんだけだけど、どうするの」私は思い出したように尋ねた。

 「あぁ夏休みでしたね。あれって、休まないといけないのでしょうか」書類から目を離さず、映子が聞いてきた。

 「いけないって事はないわ。でも、7、8月中に取らないと自然消滅してしまうだけよ。」私も部下の出来そこないの日報に目を向けながら答えた。

 「行くところもないし、家は狭いし、子供はウルサイし、エアコンの調子は悪いし、お金にも余裕はないし。消滅するだけなら、消滅が良いのかと思います」

 私は映子の返事を上の空で聞いていたが、ないない尽くしの人生か、と他人事ながら、気が重くなった。

 「お子さんって幾つになったの?」話の成り行きで、興味はないが、私は尋ねた。

 「8歳、小学2年なンですよ。もうウルサイし、あの男にそっくりなの、嫌になっちゃう」映子は、自分が産んだ子供であることを忌避するような口調で投げやりに語った。

 「そう。何かの仕草が元ダンに似ていると、やはり腹が立つものなの」

 「私の虫の居所にもよるンですけどね」映子は自嘲気味に独り言のように語った。

 「そういうものなのね。離婚って、結構後を引くと云うか、難しいものね」

 「子どもさえいなければ、もっとサッパリ忘れられるような気しますよ。元ダンの、つまらない仕草や口の利き方とかは、意外に忘れないけど、愛し合った時の記憶なんかは、あっという間に消えちゃうもの…」

 「そうなんだ、それが好かったとか、悪かったとか、関係なしに」

 「そんなものだと思いますよ。少なくとも、私はそうですね」

 「そう、なんだか夫婦って虚しいみたい」

 「さぁ、私の場合は失敗作だから、そう思うのかもしれないですけど。でも、肉体の記憶って、案外脆いものだと思います。つまらない仕草とか、全体にあったニオイとか、そう云うものは残るんですけどね……」

 「なんだか、結婚したくなくなっちゃうわね」私が笑うと、映子も笑った。

 「一度は、主任もしてみてくださいよ。ただ、絶対に、こいつで大丈夫って思うまで、子供はつくらないことだけは確かです」

 「断言されたのでは、私も肝に銘じておくわ。私、帰るけど、映子さんは」私は映子との話に区切りをつけて、席を立った。

 夜のとばりが落ちかけた車内は、まだかなり混んでいた。それでも、人と触れ合うほどじゃない電車は、かなり快適な乗り物だと思った。車窓に、吊革に腕を伸ばして佇む女がいた。当然、映っているのは私なのだけど、どこか他人のような感じで、その姿を捉えていた。

 車窓に映っている女は何者に見えるのだろう。自分ではわかっているが、他人の目には、どんな女に見えているのだろう。まったく意味のないことに心を奪われ、次々と乗客は入れ替わった。

 なぜ、こんなに乗客が入れ替わるの?私は初めて、ホームに停まっていた電車に乗り込んだのだが、各駅停車の電車に乗り込んでしまった事に気づいた。

 どうかしている、自分が今いることに、初めて気づいた。やはり、美絵さんの、圭への疑問の答えが知りたい一心の自分がいることに、改めて気づいた。

 しかし、それほど興味のあることではないと云う様子でいなければならないことも、理解していた。さっさと、その美絵さんの理由を連絡して寄越せばいいのに、こういう時は気の利かない母さん、私は八つ当たりな気分になっていた。
 つづく

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終着駅16-1


第16章-1

 それから数日経った日に、圭からメールが届いた。

 『この間は、レクチャーありがとう。非常に役立ちました。無事、絵美との儀式も終わりました。姉さんの言う通り、痛みは一瞬で、繋がったことへの満足感が伝わってきました。君も姉さんにお礼を、と言うべきところですが、それほど不用意ではありません。ところで、姉さんの口座番号を知らせてください。お知らせいただき次第、振込させて貰います』

 私は、圭からのメールを眺めながら、様々なこと、会社のデスクで考えていた。今日は、部課長が出張で、一番偉いのが主任の私。予期せぬ出来事が絶対になさそうなオフィスの空間は、居心地がよかった。

 ……圭が言っていた100万円が振り込まれるのだろうか?100万円って法外なカウンセリング料だよね。口座番号を知らせてしまえば、圭は必ず振り込んでくる。そう、私が口座番号を伝えなければ、彼はなにも出来ない。でも、それを受け取らないことは、もっと厄介な関係だけを際立たせる。二人の関係に、ビジネスが絡んでいることの方が重要かもしれない。そうしないと……。

 その時、デスクの電話が鳴った。母からの電話だった。電話は携帯に掛けるよう、何度となく話しているのだが、一向に直す気配のない母親だった。話の内容は、一時を争うような問題ではなかった。殆ど聞き役に回ったが、要領の得ない話だった。

 「急ぐ話でもなさそうでしょう。家に帰ってから聞くわ。いま、チョッと立て込んでるから、切るわよ」私は電話を切った。

 結局、美絵さんが、“圭の様子が変な感じだけど、お母さんに心当たりはありますか”と云う電話があった。私は気づかないけど、涼が知っているかもしれないので、聞いてみる、と返事をしたらしい。それで、早速会社に電話を入れてきたと云うのだから、余程、暇なのに違いない。

 母の電話には腹が立ったが、美絵さんからの電話と云う点では、私の興味を惹くに充分な情報だった。美絵さんが、何を持って、圭が変だと感じたのか、ポイントはその部分じゃないの。なのに、母ときたら、そういう重要な部分は、何も聞き出していないようだった。二言目には、どうしたんだろう?と云う言葉が口をついた。

 少し気がかりになってきた。美絵さんが、変に思った圭の態度によっては、私まで巻き込まれる危険があった。かといって、私が、美絵さんに、唐突に、その件を聞きだすと云うのも奇妙だった。ここは、母をおだてて、母さんしか、その圭の変に気づいた理由を、美絵さんに聞ける人はいない、とおだてることにした。

 「そう、その理由が分からないと、圭に聞くにしても、とりとめなくなるでしょう。それに、そういう事聞く権利があるのは、お母さんだけなのよ」私は、踊り場に出て、携帯に語りかけていた。

 「そうね、聞き忘れたけど、どうして圭が変だと思ったの?って聞けばいいのよ。それを聞けるのは母さんだけよ。もう、私と話したとか言っちゃ駄目よ。母さんの考えで、疑問になったからって、言わないと」私は何度かダメを押して、電話を切った。
つづく

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終着駅15 圭、もう一度する?

第15章

素直な圭は、まどろっこしい私のレクチャーに堪えていたが、明らかに次のステップを踏みたい、とパンツの中の、もう一人の圭は怒っていた。

「圭、もう一度実践してみる?」

「ウン」圭は二つ返事で、再びパンツを脱ぎ捨てた。

「今夜は、ずいぶんパンツを脱いだり穿いたり、忙しいね」私はからかった。

「こんなに、同じパンツ脱いだり穿いたりしたことないよ」圭も笑って答えるのだが、ペニスは怒ってそそり立ったままだった。

「アンタの息子さんは、仁王様みたいで頼もしいわよ。私、好きだよ、そういう仁王様は」私は、あけすけに、圭のペニスを求めるポーズをした。圭は、何も言わずに、ペニスで応えた。

成功体験と云うものが、こんなにも即効性をもつものだとは思いもよらなかった。その人間が、内に蓄えていた知恵や想像力や好奇心が一気に花開く瞬間を、私は見ていると思った。

挿入にも焦りはなく、スムーズに結合した。ゆっくりとしたピストン運動にも余裕が感じられた。時折、亀頭に呼吸でもさせるように、圭はペニスを抜き取り、一呼吸置いた。

圭が不在になった膣内の空間では、その存在を探し求めるように、膣壁が狭まった。そして、手探りでもするように蠢いた。

そのひと呼吸で、膣内が想像以上に収縮してしまった気がした。この状態で、圭の大き目の亀頭は侵入出来るのだろうかと訝ったが、その心配は杞憂だった。

亀頭は、自らの原型を歪めながら、膣壁の収縮に合わせて自在に形を変えて侵入してきた。ただ、その変形してまで捩じ込んでくる亀頭の刺激は、堪らないものだった。

圭の亀頭の侵入と同時に、私は、はしなくも一気にオーガズムに至り、圭の背中に、再び爪を立てていた。

「姉さん、堪らなくいいよ。今にも出そう」

「いいよ、思いっきり出しちゃいな」

「いい、すごくいい。姉さん、好きだよ」

「私も…、好き。奥に来て」私は、その場に至っても、より深い快感があるかもと、欲張りな要求をした。

「行くよ、奥まで行くからね」圭が、渾身の力を籠めて腰を入れ、ギリギリと音を立てるように、怒張を身体の奥に向けて突き入れた。

「イク!」私は叫んだ。ペニスが子宮の壁を突き抜けている感じがするほど、激しいオーガズムだった。

そして、ほんの僅か、圭が堪えている間に、もう一度、今度は内臓を突き抜けるようなオーガズムに悲鳴を上げていた。

その激烈なオーガズムの中で、私は圭が躍動しながら射精している感覚を味わった。

二人は長いこと口を利かなかった。お互い、なにを思っているか別にして、同志が此処にいる安堵感、そんなものを味わっていたのかもしれない。
つづく

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終着駅14-2

第14章―2

 強めのシャワーを浴びながら、自分が、圭の欲望に関わらず、もう一度、あの怒張でオーガズムを味わいたい情欲がふつふつと残されているのを感じた。

 ……そう、まだ圭は二度目の射精はしていない。きっと、もう一度エクササイズをしたいと言うに違いない。言わなければ、私が言わせるように仕向ければ、それで事は成就するのよ……

 私は、奈落に落ちていっている自覚はゼロだった。“行きがけの駄賃”と云う言葉があるけど、そんな意識すらなかったのだから、セックスカウンセラーの役得に過ぎないと思った。

 二人は夢中でピザをパクついた。ほとんで、無言に近い状態で、二人は腹ごしらえをしていた。どう考えても、これで、滞りなく家路につく二人であるわけはなかった。二人の空間には、次なる結合が今夜のフィニッシュになるのだと云う共通の認識が横たわっていた。

 圭の食欲は旺盛だった。このパワーなら、私がギブアップするまで、何度でも勃起が可能な男に見えた。

 「圭、半分あげるよ、食べて」私は、大ぶりのピザに悪戦苦闘していた。圭が、口の中のピザを飲み込まないうちに、手を出してきた。私は、圭の食欲におぞましさを感じる時があったが、いま、圭の旺盛な食欲が頼もしく見えるなんて、なんて人間は勝手な感情の動物なのかと思って苦笑いしていた。

 「なに笑ってるの」

 「特に。ただ、頼もしいほど食欲あるンだ、と思ってさ」

 「今夜は特に食欲あるよね。緊張していた時には、全然感じなかった胃袋が、急に騒ぎ出したからね」

 「リラックスして、出来そうかな?」

 「多分、大丈夫だと思う。姉さんとのセックスより、美絵とのセックスは緊張しないからさ」

 「でも、痛がられたら、困るンじゃないの?」私は、幾分意地悪な質問をしてみた。

 「いやっ、それはない。姉さんが言うように、一気に貫いて、痛みより、感動を生むほうが良いンだってわかったから…」

 「そう。出来るだけ早く、一気呵成に完遂しなさいよ」私は、圭と美絵さんのセックスにエールを送りながら、感情的には割り切れないものを持っている自分を感じていた。

 ……こんな秀でたセックスマシーンを絵美さん一人に占有させて良いのだろうか?25歳の圭の精力は無限に近いし、持っている肌合いも最高だし、持ち物にも不足はない……

……その上、気配りまで出来る25歳なんて、そうそう居ない。美絵さんには勿体ない原石になる。つまり、彼女に磨く器量はないのだから、宝の持ち腐れなのよね。……

……だったら、その宝が原石である時点から、磨いてやるマエストロの私が、非公式に役得を得るのは当然よね。どうせ、圭は美絵さんとのセックスで行うことは、生殖であり、セックスの二義的価値を見つけることは出来ないわけなんだから……

……だったら、その二義的価値を私に向けさせてあげるのは、そんなに悪いことではないはずだわ……

 無口になった私を訝る圭が、きっかけを探すように、歯を磨きに洗面所に消えた。

 「圭、私にも歯ブラシちょうだい」他人が聞いても理解できないような言葉でも、圭には意味が通じる。

 速攻で、「ン」と云う声と共に、歯磨きのついたブラシが差し出された。

 「ありがとう」私はそれを受け取り、ぼんやりと歯を磨いた。まだ、自分の意志で、“もう一度挑戦する”と言えないであろう圭の為に、私は口火を切ってやった。

 「エクササイズの続きする?それとも疲れたかな?」

 「続けて欲しい。まだまだ、知らないことの方が多いはず。何度でも教えて欲しいよ」圭が言う。

互いの利害は完全に一致していた。こんな相性の好い、男と女が結ばれない方が余程不自然。明らかに倒錯した自己弁護だと知りつつ、敢えて毒に浸る自分を選択する方が、心地が良いと思った。
つづく

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終着駅14-1


第14章-1

 子宮頚や子宮で起きる“エグい”性的快感は、私を完全に麻薬患者のように支配していた。そして、何度目かの悶絶状態を経て、私は“小さな死”といわれる失神を味わった。否、味わわされたのかもしれない。

 どのくらいの時間、失神から眠りについたのか分からなかったが、30分程度の桃源郷で、たしかに小さな死だった。そして、その死は、麻薬なんかと違い、爽快な目覚めを約束しているようだった。

 「圭、私居眠りしちゃったね」残り少ないミネラルウォーターを飲みながらつぶやいた。

 「スヤスヤで、気持ち良さそうだったよ。もう少し起きないようなら、声かけようかと思ってたよ。俺、腹減っちゃってさ」

 「あぁそうだね、そう言われたら、私もお腹空いてきてる」

 「なにか頼もうよ。出来たら、ピザが良いけど」

 「いいね、ピザとコーラが良いね」

 「衆議一決、電話するよ」圭が手早く受話器を握り、ピザを注文していた。私は、乱れ切った自分の下半身を、そのままにしておくことに躊躇いがあった。

 特に変形しているわけではないけど、このまま家路につくのは、誰かに、バギナの様子を盗み見られるようで怖かった。それに、子宮頸管からの粘液には、独特の臭いがあると云う知識も頭をかすめた。

 女の粘液は三種類あると言われている、膣壁からにじみ出る愛液と呼ばれるセックス用の比較的粘度の低い粘液、同じく性的興奮から滲み出るバルトリン腺粘液。そして、子宮頸管から排出される粘液があるらしい。こちらの粘液は粘度が高く、その上、時に強いにおいを発することがあるという。

 この臭いを抱えて家路にも就きたくないし、ピザを食べるのも気が引けた。もしかする、圭が、もう一度挑んでくる予感もあった。また、クンニリングスから始められたら、圭の性欲そのものが消えてしまうかもしれないし、臭っているかもと云う不安で、私の性欲も逃げてゆく可能性があった。

 「ピザくる間に、シャワー浴びても良いかな?」

 「うん、問題ないよ。俺も、このままじゃ拙いから、バスローブでも着ておくよ」姉と弟の、さりげない会話がそこにあったが、現実はトンデモナイことをしでかしている意識は二人の間で希薄だった。
つづく

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終着駅13-2 私は圭の罠にはまったのか?


第13章―2

私は、圭の罠にまんまと嵌ってしまったのかと、ふと思った。しかし、その疑念以上に、圭の連続的に繰り出される愛撫に、思わず“あえぎ”を連発していた。そして、隠すことが不可能な、圭と私の性器がぶつかり合う淫靡な音が、部屋を満たした。

「姉さん、気持ちイイの?」圭が上擦った声で尋ねた。

「イイよ、だけど…」私は、初めて味わう、亀頭だけの出し入れと云う性技に翻弄されながらも、幾分の“しかし”も語ろうとした。

「どうかしたの?」圭は素朴に聞き返した。

「アンタ、こんなやり方、どこで覚えたの?」口調に少し剣があったかもしれなかったが、思わず口から吐き出された。

「こういうのダメなの?」圭はたじろいだ。

「そうじゃなくて、変わった方法知ってるのが、チョットね」

「そういうことか。だってさ、俺、女の人の中に入ったの初めてだから、知ってるなんてないよ。何となく、こういう風にしてみたかっただけだよ」

「そうなんだ、だったら、アンタ天才かも?」私はたぶん、厭らしい笑みを、口許に浮かべたに違いなかった。

「それって褒めてるの?」

「そう、アンタがあみ出した新技法ね。少なくとも、私の経験では初めてだから」

「そうなんだ、俺自信が出てきたよ。涼ねえさんに褒められるなんて、驚異的だよ。もしかして、生まれて初めて褒められた気がする」

「いずれにしても、これは良いわよ、止まらずに続けて」私は、はしたなく要求した。

圭の動きが、自信満々になり、重ねて性感を追いつめた。喘ぎがとまらない。間歇的に悲鳴のような音も加わり、私も興奮したし、圭は尚のこと興奮しているようだった。

「圭!堪らないわ、奥まで突き刺して!」無言で圭は、私の自分を失った希望に応じた。さもオーガズムを出迎えようとするように、子宮は下がり、その頸管に、容赦なく亀頭が食い込んだ。

「うっ!」私は呻いた。

「姉さん、痛い?」圭の腰が緩んだ。

「違う。なにか深いものが来ているの。構わず、押さえつけて」私は、その先に、なにがあるのか分からなかった。ただ、未知の世界に入り込んでしまうと云う怖さはあったが、それが、痛いとか、気持ちいいと云う単純ではない、性感の深みだと思っていた。

圭は、私の望みに忠実だった。彼自身の体力も限界が来ている感じもした。しかし、私の子宮が安易な妥協を許さなかった。

私は、声を失い、唸り声だけを発していた。修業と云う言葉が頭に浮かんだ。馬鹿げて聞こえるだろうが、その時の私は修験者だった。

圭の背中に回した両腕の指先に力がこもった。ただ、掴むだけでは物足りなく、気がつくと、爪を立てていた。私は、我に返り、指先を背中から外した。しかし、両腕を宙に舞わせているのは心もとなかった。やはり、圭の身体を掴んでおきたかった。

より深く、圭が入ってくれば良いのにと、自らも、怒張のペニスを呑み込もうとする動きだった。自分でも驚くほど、性感に貪欲になっていた。なぜ此処まで貪欲になれるのか信じられなかったが、兎に角、みだらでありたい。圭に、私の本性を知られても構わない。そういう、開き直りが、殆どを占めていた。
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終着駅13-1 姉さん、もうダメだ!もう一度入れさせて

第13章-1

 「姉さん、もうダメだ!もう一度入れさせて」圭は許可されるつもりで、パンツを脱ぎ捨てた。屹立したペニスが天井に向かってそびえている。たしかに、セックスマシーンにふさわしいフォルムだった。

 「困った子ね。講義が途中になっちゃうでしょう」そんなことを口走るのだが、子宮は欲しい、と私に訴えかけていた。

 「今度はもっと上手に出来そうなンだ。頼むよ」圭が、お得意のお願いポーズで哀願した。

 「イイよ、入っていらっしゃい」私は女王気分で、圭にバギナを預けた。

 再び、圭の口はバギナのすべてを含み、貪りだした。私は、もう貪るのは充分だから、早く、そのシンボリックな屹立物を挿し込み、子宮まで貫いて欲しいと思ったが、口には出さなかった。

 圭の大き目の亀頭がバギナ周りを彷徨い、愛液がまんべんなく亀頭を包む行為に出てきた。私が教えた方法ではなかったし、彼なりの知識がそうさせたのかもしれなかった。

 圭の行為は、想像以上に、私の欲情を焦らした。膣内の何処かから、愛液が吹き出した感覚があった。このまま圭に勃起を挿し込まれたら、あの送出のイヤラシイ音が聞こえてくると思ったが、今さら拭き取る気分ではなかった。

 「ねえさん、行くよ」圭の声は、幾分支配的響きだった。

 「うん」私は敢えて逆らわず、圭の能動に委ねてみた。

 圭の亀頭がわずかな抵抗感をともなって、膣内に侵入してきた。初回より、硬さが増しているかも、と思ったが、たしかめる術はなかった。一気に埋め込んでくるとばかり思っていた圭の怒張は、私をいたぶるように、亀頭部の送出を繰り返した。

 ……なにしてるのよ?子宮に突き刺さるくらいの挿入が望みだったのに、なによ……

 ……欲望が萎えちゃうでしょう。早く、突き刺してよ……

 ……あぁでも、なんか変な感じ。犯されているような……

 圭が、私の状況を把握している筈はなかった。単に、偶然の積み重なりで行われている行為だと思った。しかし、圭の行為に翻弄されかけている自分の肉体があるのも事実だった。

膣内で、亀頭のみの送出を繰り返していた圭の動きが変わった。屹立の確かさを試すように、手を携えることなく、膣口を出し入れさせた。初めての経験に、私の方が混乱した。

そして、圭によって、何度も怒張したペニスの先端が、身体の中に入ってくる瞬間をリピートした。

……どうして、こんな愛撫の仕方を知っているの?……
つづく

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終着駅12  次は小陰唇ね。ここは、私のは厚みはあるけど、小さい部類

第12章

「次は小陰唇ね。ここは、私のは厚みはあるけど、小さい部類みたいね。男の人の目を一番惹きつける部分のようね」

「たしかに、ほかの部分はパッと見てもわからない。ここが一番目立つよね。でも、言い方変だけど、姉さんのは、閉じたら割れ目しか目に入らない。開いても、可愛い唇がある感じだよ。俺が今まで見てきたものは、あれは何なのって思ってしまう」

 「形が色々なのが、この小陰唇なのよ。一番、他人の目のつく部分が、千差万別って、なんだか意味深よね。まさか、その形状で、自分の奥さんかどうか分別するってのも変だけどね」

 「そうだよね、そこまでは無理でしょう。でも、多くの場合、もっと大きくて皺が寄っているし、色もかなり濃くなっているよ」

 「ここの役目も、よく分かっていないけど、外部からのゴミとかの侵入を防ぐためとか、性行為中にペニスに纏わりついて、性感を高めるとか、想像の範囲の話しだけね」

 「結局、なんだかわからないってことなンだ」

 「そうね。それなのに、一番目立って、個人差が激しい部分。皮肉ね」

 「そうだよね。姉さんの場合、少し開くと中が直ぐ見えるけど、他の人のは、陰唇が邪魔しているから、物理的に拡げないと見えないからね」

 何となく、圭は美絵さん準拠で話をしている、と気づいたが、勿論、私は口にしなかった。

 「あのさ、ここの真ん中のプツンって穴が尿道口だよね」

 「そうよ」

 「俺、小陰唇の役目がわかった気がする。たぶん、尿道口へのバイ菌なんかの侵入を防いでいるンだよ。きっとそう」

 「チャンと観察してたのね」私は、ついつい声を出して笑ってしまった。

 「観察しなさいって言ったのに…」圭が不満そうな声でつぶやいた。

 「ごめん、ごめん、そういう意味じゃないの。チャンと真面目に見てくれているンだなって思っただけ。言葉が雑だった、ゴメン」

 「でもさ、姉さんのような女性だからといって、バイ菌が入って、病気になるって訳でもないから、俺の想像もダメかも」

 「開放的だから、鍛えられて強くなるのかも。バイ菌にね。この部分はこれで良いかな?」

 「ちょっと待って。あのさ、この粘膜の部分全体に、何か名前があるの?」

 「ああ、ここ全体は、たしか膣前庭だったかな?」

 「えっ、チツゼンテイ?」

 「そう、チツゼンテイ。膣の前庭ってこと。まんまの表現だよね」私はなんだか、また可笑しくなって、クスクス笑い声をあげた。

 「ホントだよね。たしかに、前庭だわ。ここ、チョッと舐めたい気分なんだけど、大丈夫かな?」

 「味見したいの?」

 「いや、口でも覚えておきたいって気分になっただけ」

 「いいよ、特別許したげる。舐める以上、入念に舐めて」私は、幾分性的気分から解放されていたのに、圭の一言で、引き戻されてしまった。

 ……もう既に、圭とは関係を結んだわけだし、今さら罪悪なんて考えても無駄よね。圭のセックスはかなり有望な感じだし、誰にも分からないよう、注意深さを保てば、誰を傷つけるものでもないわ。圭が居れば、変な男を探す必要もない。気心も知れているし、親分子分の間柄が壊れる心配もない。それに、教育ひとつでは、私のオナペットとして最適な素材だし、磨き込む愉しみさえある。そう、悪くはないな、圭を私が自由に操れるセックスマシーンにしてしまうことは……
つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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