第15章
素直な圭は、まどろっこしい私のレクチャーに堪えていたが、明らかに次のステップを踏みたい、とパンツの中の、もう一人の圭は怒っていた。
「圭、もう一度実践してみる?」
「ウン」圭は二つ返事で、再びパンツを脱ぎ捨てた。
「今夜は、ずいぶんパンツを脱いだり穿いたり、忙しいね」私はからかった。
「こんなに、同じパンツ脱いだり穿いたりしたことないよ」圭も笑って答えるのだが、ペニスは怒ってそそり立ったままだった。
「アンタの息子さんは、仁王様みたいで頼もしいわよ。私、好きだよ、そういう仁王様は」私は、あけすけに、圭のペニスを求めるポーズをした。圭は、何も言わずに、ペニスで応えた。
成功体験と云うものが、こんなにも即効性をもつものだとは思いもよらなかった。その人間が、内に蓄えていた知恵や想像力や好奇心が一気に花開く瞬間を、私は見ていると思った。
挿入にも焦りはなく、スムーズに結合した。ゆっくりとしたピストン運動にも余裕が感じられた。時折、亀頭に呼吸でもさせるように、圭はペニスを抜き取り、一呼吸置いた。
圭が不在になった膣内の空間では、その存在を探し求めるように、膣壁が狭まった。そして、手探りでもするように蠢いた。
そのひと呼吸で、膣内が想像以上に収縮してしまった気がした。この状態で、圭の大き目の亀頭は侵入出来るのだろうかと訝ったが、その心配は杞憂だった。
亀頭は、自らの原型を歪めながら、膣壁の収縮に合わせて自在に形を変えて侵入してきた。ただ、その変形してまで捩じ込んでくる亀頭の刺激は、堪らないものだった。
圭の亀頭の侵入と同時に、私は、はしなくも一気にオーガズムに至り、圭の背中に、再び爪を立てていた。
「姉さん、堪らなくいいよ。今にも出そう」
「いいよ、思いっきり出しちゃいな」
「いい、すごくいい。姉さん、好きだよ」
「私も…、好き。奥に来て」私は、その場に至っても、より深い快感があるかもと、欲張りな要求をした。
「行くよ、奥まで行くからね」圭が、渾身の力を籠めて腰を入れ、ギリギリと音を立てるように、怒張を身体の奥に向けて突き入れた。
「イク!」私は叫んだ。ペニスが子宮の壁を突き抜けている感じがするほど、激しいオーガズムだった。
そして、ほんの僅か、圭が堪えている間に、もう一度、今度は内臓を突き抜けるようなオーガズムに悲鳴を上げていた。
その激烈なオーガズムの中で、私は圭が躍動しながら射精している感覚を味わった。
二人は長いこと口を利かなかった。お互い、なにを思っているか別にして、同志が此処にいる安堵感、そんなものを味わっていたのかもしれない。
つづく
応援お願いします!
少し苦戦中です。ブログ村 恋愛小説(愛欲)
FC2 Blog Ranking
アダルトブログランキングへ