第482章「絵になるね。姉さんさ、多少は暇、出来たんじゃない?」有紀は、佇んでいる私に向かって、悪巧みをしている視線を投げてきた。
「私が、いま、演出監督だったら、涼さん、脱いでみようかって声をかけてしまいそう」
「なに言ってんのよ。私は女優じゃありませんことよ。貴女の劇団の事務員くらいなら、してあげても良いけどね」
「いや、わが劇団の場合、事務係も、大道具小道具係も、時に出演者にさせちゃう決まりなの」有紀は胡坐をかいて、アングルを定める仕草をした。
「やめなさい、そう云う行動は。本気で脱ぐ気になっちゃうでしょう。身体がムズムズして来たよ」
「さあ、二階に上がろう」有紀が私の指を捕まえて、グイグイと二階の階段を昇らせた。
私は、何も考えずに、有紀に導かれるままに、階段を一歩一歩踏みしめて歩いた。
有紀の手慣れた動きで、私は着ているものをすべて奪われた。
有紀の唇がシャワーを浴びていない私の中心を探り出した。
「そこは汚れているから……」
「それが良いのよ」有紀は、私のささやかに抗う言葉を愉しむように、入念に愛撫を施した。
「妊娠線が出なかったのは、8カ月で産んだ所為なのかな」有紀は、中心を今度は指で弄び、下腹部を撫でまわした。
繊細な有紀の指が、繊細に動くのだから、独特の快感が押し寄せてきた。
バギナからの愛液は滾々(こんこん)と湧きだし、股間を濡らした。
有紀は、挿しいれた指を縦横に動かし、隠微な音を奏でた。
「イヤラシイ音」私はつぶやいた。
私は、その効果音を耳にして、羞恥と云う感覚を盛り上げた。有紀の指の動きが激しさを増した。
私は、その激しさに呼応するように、腰を突きだし、奥に、奥にと、欲望を赤裸々にした。
「未だよ。ここでイカせるのは素人。ここからが、プロの仕事よ」有紀の指が、前触れもなく抜き去られ、私は彷徨った。
「意地悪!」私は藻掻(もが)いた。枕を抱きしめて、どこに行ってしまったのか分らない有紀の指を求めて、腰をうねうねと動かした。
「うつ伏せになりなよ」有紀の命令に、私は従った。
「出産で痔にはならなかったの」
「ならないよ」
「どれ、ちゃんと見てあげるから、お尻の力抜きなさい」
「見なくていいよ。チャンとしてるから……」
「ウルサイ、抵抗しないことよ」
有紀は有無を言わさず、お尻の割れ目を強引に開いた。
……あぁ駄目だよ、そんなところに唇つけるなんて……
しかし、思いとは裏腹に、舐められていくうちに、奇妙な快感が襲ってきた。
それから2時間後、私たちは、吉祥寺の家を後にした。
あの後、有紀の指がアナルに挿しこまれ、私は恐怖の中で、一種独特の快感を憶えていた。
その部分の快感と、本来の挿入部の快感は別物である筈なのに、どこかで同化していた。中指がアナルに深く突き刺さり、親指がバギナの壁を削いだ。
私の身体の、どの部分と、どの部分が交じりあっているのか判らなかったが、アナルとバギナが一体化した錯覚に陥った。
私は、どこまで有紀が、このような行為に耽るのか、怖いと思いながらも、その行為に抗う気力は生まれなかった。
つづく
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