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終着駅76 母親の態度に奇妙な感じが…


第76章

「男か…。考えにくいけど、美絵さんが浮気したってのは」

「第三者的にみるとそうだけど、実際問題、我々と圭との間には、ああいう関係があったわけだから、それが美絵さんの浮気関連と因果関係はあるのかもしれないからね」

「美絵さんが、我々三人の関係を知っていたってこと?」

「まさか、そこまでは知らないと思うわ。知っていたら、圭も我々もただじゃ済んでいない筈でしょう」有紀は、他人事のように笑いながら語っていた。

「なに可笑しいのよ」私は咎めるように語ったが、たしかに、美絵さんに追及されている、三人の姿を想像すると、どこか滑稽な感じはした。

「だってさ、他人を糾弾することが最も似合わない感じの美絵さんからは、想像出来ない図柄だから、悲劇なのに滑稽なわけでしょう、変よ」

有紀は断定的に決めつけたが、圭には、何らかのアクションを起こしていたのかもしれない。圭が、あの場では口に出来ない問題にきづいていた可能性は捨てきれなかった。

絶対的な確証でもない限り、実姉との不倫を追求すことは、憚られるだろう。ましてや、二人の姉と関係があるなど、めったに口には出せないはずだった。

ただ、圭の行動に不信を抱いた可能性は充分にある。彼女の推量を越える形で、圭の行動パターンが目につけば、理屈抜きに疑惑は持つだろう。その疑惑を直に圭にぶつければ痴話げんかで済みのだけれど、美絵さんが、それを抱え込んだ時は、話は違う方向に向かう。

抱えたままなら、鬱積を溜め込んで鬱になることもある。仮に、抱え込まずに、圭にも疑惑をぶつけない場合、誰に、その疑惑をぶつけるとか、相談するだろうか。

「美絵さんが、圭の行動に疑惑を持った場合よ、彼女は誰に相談するかしら?」黙り込んでいた有紀も、私と同じようなことを考えていたようだ。

「私も、今そのことを考えてたの」

「彼女は、そういう疑惑のようなものを、友達とかには話さない気がするのよ。話すというか、相談するとしたら、先ず母親よね」有紀がズバリ、相談相手は母親だと指摘した。

「私たちみたいに、姉妹がいたら、先ずはそっちだろうけど、彼女一人っ子だしね、母親だろうね」私は、有希の話に即発されて、確信的に、美絵さんの母親が何か知っている疑惑を強くした。

「あのさ、実は、圭の家で四人が通夜のような雰囲気でいたとき、私、美絵さんの母親の態度に、奇妙な感じは持ったのよ」そして、有紀にその辺の雰囲気を話した。

また、二人は沈黙の中に沈み込んだ。私は、半分思考を停止していた。こういう推理は、有希の作業であるかのように、その推理を待つことにした。私は、圭の家で味わっていた目一杯の緊張をクールダウンさせたい気分になっていた。

先ずはバスタブに身を沈めて、凝りをほぐそうと立ち上がった。その時、有紀が話し始めた。

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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