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終着駅7-2

第7章―2

 「違うっての、そういうこと考えたことはないって断言する。でも、俺の理想の女性のイメージは、涼ねえさんがモデルだから、まったく何ひとつ想像もしなかったと云うと嘘かもしれない」

 「私のどこを想像してオナニーしたの」私は、覗き趣味のような心境で尋ねた。

 「えっ。どこって、色んなところだよ」

 「そんなわけないじゃん。絶対に何処か想像の中心はあったでしょう」

 「そんな、手厳しい質問やめてよ。言えるわけないじゃないか」圭は、話を逸らすようにベッドを降りた。

 「姉さん、何の飲む?俺はジンジャーにするけど」圭は冷蔵庫を開けながら、尋ねてきた。

 「私も炭酸が良いけど、コーラとかある?」

 「ない。あるのはビールとユンケルとお茶と、無料の水。やたら、ビールばっかりだよ」

 「ラブホで、ビール飲むって意味わかんないわ」

 「そうだね、俺も飲んだことないよ」

 「酔ってセックスする?開放感味わいたくて?意味不明になりたくて?」

 「多分、恥を掻き捨てるために、かな?」

 「セックスするのが恥ずかしいから?」私は、セックスが恥ずかしいと思ったことはない。馬鹿なことを言ってしまった時などは恥ずかしいと思う。街中でスカートが捲れたら恥ずかしいと思う。でも、自分が好きとか、興味津々な異性とのセックスで、恥ずかしいと思ったことはない。普通は、恥ずかしいものなのだろうか。だとすると、私が異常な感覚の持ち主ってことになる。

 「恥ずかしいっていうか、初めは戸惑いみたいなものはあるンじゃないのかな。絵美なんか、絶対にいまでも、電気消してって言うからね」圭は経験からモノを言ったようだけど、彼の感覚にも、相手が恥ずかしいに違いないと思うから、その希望に応じているのだろう。

「それじゃあ、アンタさ絵美さんのバギナとかチャンと見たことないの?」私は、もろに質問をぶつけた。

 「ないよ」圭が不満そうな声音で答えた。

 「アンタ、美絵さんの、あそこ見たくないの?」

 「見たいよ」

 「だったら、見せろって言えばいいでしょう」

 「まさか、言えないよ」

 「どうして?結婚するンでしょう。一生、その女とセックスするのよ。全部知りたくならないの?」私は、そういうことを言いながら、昔、誰かから聞かされた話をしている自分に気づいていた。しかし、勢いは、自分の意見のように続けるしかなかった。
つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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