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終着駅94 陰茎はアナルの中に埋まっていた


第94章

男が上半身を倒したとき、私は、なんだ、さっきと同じじゃないかと、がっかりした。

しかし、事態は大きく違っていた。男の陰茎は、美絵のアナルの中に半分ほど埋まっていた。美絵の背中が気のせいか小刻みに震えているように見えたが、錯覚かもしれなかった。

「痛いか?」男が威厳を込めて美絵に尋ねた。さも、痛いと云う答えを奪った後から、分かりきった答えを引きだすような卑劣さを感じた。

美絵さんが、男の罠に抗って、痛い!と答えて欲しいと私は願ったが、望みは一瞬にして砕かれた。

「深く入れるぞ!」男は腹筋運動でもするように、上半身を半分浮かせて、背筋の豊かさを見せつけ、腰部の筋肉をも硬直させ、あらゆるパワーを、美絵のアナルにつぎ込んだ。

男が上半身を倒せば倒すほど、男の陰茎は、美絵のアナル深く突き刺されていた。

美絵さんが痛みを感じていたら、あの状態から逃れるのは容易だ。それをする様子がないところを見ると、痛みはないのだろう。

逆に、刺激的な行為に酔っているのかもしれない。特に、肉体的な快感でなくても、そのようにされることが心理的快感である場合はある。

たしかに、竹村の指がアナルに刺しこまれた時、私は興奮の極致にいた。快感が襲ってきたかどうか、記憶がなかったが、お尻まで竹村が愛してくれている感激という快感を憶えた記憶はあった。

美絵がどんな感覚でアナルへの、初めてらしき挿入を受けとめているか分からなかった。

ただ、一旦深々と陰茎を埋められたアナルが、殊のほか、その行為に馴染む感覚は、私も体験していた。

「どうだ、痛いか?」男は勝ち誇った声音で尋ねた。

「前にも欲しい・・・・・・」美絵は、男の問いに頷き、前にも入れて欲しいと望んだ。

目のまえに展開する体位を見る限り、それは物理的に無理な注文だった。

美絵は夢中で、自分がどのような状態にいるのかもしれない。或いは、陰茎をアナルからバギナに移行してほしいと、リクエストしたのかもしれなかった。

しかし男は、美絵のリクエストを無視して、アナルへの送出を繰り返した。益々男の陰茎は漲り、青筋をあらわにしていった。

このままだと男は、美絵のアナルに射精して果てそうな勢いだった。

私は男に毒づいた。”女の望みを叶えてこそ、男でしょう!”いつのまにか、私が美絵になり替わっている心境で、画面を睨みつけた。

いまにも射精しそうな姿かたちになっていた怒張だったが、男にはまだ余裕が残されていた。生来の体質なのか、復讐心が、驚異の復活と持続力を発揮しているのか、わからなかった。

「尻に刺さったまま、正面向いてみろよ。それなら、まんこにも突き刺してやるからさ」男はサディスティックな声で命じた。

“美絵さん、言うことなんか聞かないで、自分の指を入れるのよ!”私は、エキサイトしていた。

しかし、美絵は、私の言い分を聞く耳はなかった。幾分戸惑いながらも、アナルの結合を中心に、回転を試み、正面騎乗位の態勢を確保した。
つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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