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終着駅93 尻の肉を鷲づかみに、抜き差しが


第93章

美絵はなんの抵抗もなく、男の言葉に従い、背中を向けて跨り、怒張を慣れた手つきで、膣口に導いた。

今度の角度は結合部が丸見えだったが、しかしと思った、あの角度では、私はまったくかんじないのにと、無関係なことを考えていた。

あの結合では、深く刺しこまれることもないし、Gスポットを刺激することも出来ず、陰核への刺激も僅かです、中途半端な性感に襲われるだけだと、自分のことのように苛立った。

案に相違して、美絵はよがり声を上げていた。美絵の声が本当に悦びを伝えているものか、フェイクなのか、区別は出来なかった。

ただ、美絵が腰を振り、何らかの不足を訴えている仕草が加わることで、私は、納得した。

次の体位に移りたいと、女がねだっていたが、男は、それを無視して、尻の肉を鷲づかみにして、抜き差しがよく見えるアングルを保った。

美絵はオーガズムを求めていたが、男はカメラのアングルを重視しているようだった。

たしかに、その角度の方が、陰茎がストロークする距離が長く見えた。裏筋に当たる尿道が、アキレス腱のようにクッキリと姿を現し力感を含んでいた。

しかし、私なら怒り出すような角度にもかかわらず、美絵は、相変わらずよがる声を惜しむ様子はなかった。もしかすると、その苦痛に耐えた後で、猛烈なプレゼントが貰える不文律が、二人の間に結ばれているようだった。

単に、傍が苛立つ状況と二人の間にある約束は別ものようでもあった。その長いストロークを観客に見せつけた男は、おもむろに次の行動に出た。

上半身を起こし、美絵の耳元で何かを囁き、首を横にする美絵の意志を無視するように、一旦陰茎をスッポリ引き抜き去り、全貌をばね仕掛けの鋼のように見せつけた上で、次の行為に出た。

美絵の上半身に回された腕が、美絵の自由を奪い、身動きの取れない状態にロックした上で、右手を結合部らしき部分に差し込んで、幾分腰を浮かせた。

私は、次に何が始まるのか、固唾を飲んで画面に釘付けになった。
つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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