2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

あぶない女 4


第4章
 
”お互いその時間になったら、携帯で連絡取り合えば会えるでしょう。最高にいい女敦美さんへ”

”わかった”

益々怪しい一言メールが返ってきた。

自分の明確な意志でレスされていない、メールの中で饒舌なはずの敦美が、とても無口になっている。

俺は悪い予感を憶えながら、PCを落とした。

ベットに寝転がると、一気に深い眠りに入った。

悪夢が襲った。

身体が硬直し、金縛りにあっているようだった。

汗は掻いていなかったが強烈な疲労感が身体を包んでいた。

時計に目をやると、2時間も寝ていなかった。既にカーテン越しに朝の光が透けていた。

何だ、あの夢は。意味はあるのか、どうして俺が都美子に殺されるんだ。

都美子というのは、愛人の一人貴子の母親だった。

たしかに、都美子という婆さんには色香が残っていたし、誘うような素振りを見せているのは事実だが、俺は素知らぬ顔で、対応する気のなさを示していた。

その態度が、都美子の怒りを買ってしまったと云う流れの夢なのだろうか。どうにも、後味の悪い夢だった。

このままでは寝つけないだろうと睡眠薬の助けを借りて、眠気を待ち続けた。

睡眠薬独特の睡魔が急激に襲ってきた。火をつけたばかりのタバコを、慌てて揉消した。

午後2時、妻の時子の姪とその子供達の声で目覚めた。”ウルサイ!”と怒鳴ろうとしたが、その声がなかったら、目覚めは約束の5時を過ぎていたと思い直し、言葉を引っ込めた。

鏡に映し出された顔が脹れていた。

特に目蓋がひどかった、到底初めての女と会う顔ではなかった。寝起きを差し引いても、普段通りには戻りそうもなかった。

元々、気乗り薄な女と会うだけ、好感を持たれようと持たれまいとどうでもいい、俺は開き直ると背を伸ばした。

約束の5時5分前にルミネの前に到着した。

それらしい女が近くに佇んではいなかった。

敦美という女の印象からすると、30分程度遅れるのは常識の範囲の女に思えた。

行き交う女をボーっと見つめていた。

行き交う若い女の大半が細い腿をパンツで覆い隠していた。

・・・抱きたくねえな、あんな腿の女たちは。むっちりしているから女だろうが・・・

古い男と言われても、その嗜好を変えるつもりはなかった。

スタイルが良いことはそれはそれで目出度いのだが、抱き心地は今ひとつだった。局部の接着感は良いのだが・・・。

つまらぬ事を考えながら敦美の姿を求めたが、それらしい女はいなかった。
つづく

いつもクリックありがとうございます!
ブログ村 恋愛小説(愛欲)

アダルトブログランキングへ
FC2 Blog Ranking

pero-83.png


コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

最新記事
rankig
応援してくださいね!

FC2 Blog Ranking

目次

cover-1.jpg

人妻のからだ 』(中編)

終着駅 』(長編連載中)

リンク

最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

アルバム
RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR