第43章敦美の言わんとする要点を理解しようと思ったが、指先から受け取る感覚は、考えるものではなく、感じるものだったので、その交通整理は容易ではなかった。
「このままアイツと会わなければ、私は、薬を口に出来ないわけでしょう。禁断症状が出るほど重症なのかどうか判らないけど、それ程酷くない気がするの……。貴方は、どう思う?」
「どうかな、覚せい剤の軽度の禁断症状ってのが、どんなものか良く判らないからね」
「そうだよね。でも、ここ三日飲まなかったけど、それ程、何か変った感じはなかったけど……」
「そのようだね。案外、中毒症状は軽い段階かもしれないね。もう何日か様子見て、考え直してもても良さそうだ」
「それで好いよね」
「ああ、それで良さそうだ。ただ、体調とか気分が変だと思ったら、直ぐに知らせて欲しいね。まもなく、然るべき医者も紹介して貰えそうだから……」
「そこまで、私のこと心配してくれたのね……」
敦美は嬉しさを表そうと、俺の手の上に掌を重ねた。しかし、俺の指先は、敦美自身の陰部に挿入された儘なのだから、奇妙な重なりになった。
「貴方の指を使ってオナニーしても良い?」敦美の甘ったるい声が追いかけてきた。
「そんなこと、出来るかな。まあ、やってみて……」俺は、敦美の提案は成り立たないと思った。
「その指の角度、動かさないで!」敦美は、人の指先の僅かな角度に注文をつけた。
指先と云うもの、意識して動かすことはあまりないので、敦美の“そのまま”と云う望みを堅持するのは容易ではなかった。それでも、一定の安定は、敦美の望みを満たしていたらしく、俺の指先は、固定化され、敦美の指と化して、彼女の望ましいヴァギナを縦横無尽に這いまわった。
案の定、一定の盛り上がりをみせた膣壁は、Gスポット周辺の筋張った腱にあてがわれた。
「もうダメ……」敦美は、そう言いながら、それでも手の動きを休めなかった。
「グリグリ、痛めつけてやろうか?」
「もうチョッと我慢する……。でもって、手を離したら、アンタの指で滅茶苦茶にして……。ああそうだ、たぶん、オシッコしちゃうけど、出せ!出せ!って応援してね……」
敦美は、俗にいう潮吹きが、ただの排尿の解放感であることは知っているようだった。膣口から吹き出す正真正銘の“潮吹き”もあるが、99%の潮吹きは、ただ尿道からの排尿に過ぎない。
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