第67-2「ねぇ、座らせてよ」
「駄目よ、それじゃあ、ただ気持ちよくなるだけでしょう。ただ、気持ちよくなるなら、按摩さん頼むのと同じじゃない。私のマッサージは、只のマッサージじゃないの、姉さん知っているくせに」有紀が滑る指先で私の乳首をつねった。
「あっ!」私は立ったまま腰を捩じった。…座りたい…。しかし、有紀は容赦なく立位のままの、私の乳首への責めを中止しなかった。
私は腰をくの字に曲げ、シャワーのノズルが掛かっているフックを握り、その指先の手技に翻弄された。
股間にも熱が伝わり、腰から下が蕩けるような感覚が襲ってきた。私は思わず、自分の指先をバギナに向けて挿し込んだ。
「駄目よ、まだ」有紀の手が、邪険な強さで、私の腕を股間から引き離し、握っていたフックの指も引きはがされて、正面を向かされた。もう掴むものは何もなかった。
「転んじゃうよ」私は間抜けなセリフを吐いた。実際に、今にも転びそうなほど腰が抜けてきた。
「私の身体を掴みなよ。どこでも良いからさ」有紀は厳しい口調で私に命じた。なんだか、私は犯されている気分だった。ただ、犯されているのに、逃げ出したい衝動はなかった。甚振られる自分に陶酔しているような不思議な感覚だった。
有紀の唇に乳首を噛まれていた。私は滑って中々掴めない有紀の両肩に指を食い込ませた。ボディーソープが流れたのか、有紀の肩を掴んでいる私の身体は安定感が増した。初めは背中に当たるタイルの壁が冷たく感じられたが、体温と同化したタイルの壁も、私に安定をもたらした。
有紀の指先が背中を過ぎ去り、お尻に回された。ゆっくり撫でまわす有紀の指が、時折股間に伸びるのだが、アナルと会陰の辺りまで来ると、焦らすように再びお尻の肉を撫でまわした。
「触って欲しいの?」有紀の声がバスルームに響いた。
「触って欲しい…」私は素直に答えた。
「そう、じゃあさ、我慢して立っているなら触ってあげる」
「わかった、頑張ってみる」
有紀の指が、確実にクリトリスに伸びてきた。その指は、クリトリスの頂点にあまり触れることはなく、その周辺に向かって這い回り、優しく包むように揉み込んだ。
その愛撫の加減は、私自身がオナニーする時とほぼ同じ力加減でじっくりと揉み込んできた。私は堪らずに吐息を吐いた。吐息だけでは限界がきて、引きつけを起こす声音が時折洩れた。
私はバスタブに入ってもいないのに、のぼせた感覚で有紀の愛撫に没入した。有紀は、私が高みに向かって走り出したい衝動を感じ取ったのだろう、態勢を整えると、素早く高みに昇りつめることを促すように、速度を速めた。しかし、そのピッチは、男の人がイメージするよりもゆっくりとした速め方だった。
レズ同士の愛撫と云うものはこういうものなのか、私はそう感じるまもなく、神経を下半身に集中させていた。既に熱くなっていたバギナ周辺が沸騰し、マグマが固まるような感覚に襲われた。
イクという感覚がないのに、オーガズムを迎える直前の緊張が身体を突き抜け、ゆっくりと穏やかな快感がアロマの香りに身をゆだねている時のような至福を感じた。
もう膣内の飢餓は薄れていた。有紀は、私の状況を察したらしく、股間に挿し込まれていた腕を抜き、唇を重ねてきた。
「姉さん、私の中に指入れてよ!」有紀は唇を離すと、直接的な要求をしてきた。
つづく
苦戦中です ご支援ください!
FC2 Blog Ranking
アダルトブログランキングへ