2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

終着駅49 ペニスは一本だし、形状は良好


 第49章

 有紀と約束の土曜日が来た。圭が選んだホテルは、国立にあった。車では行きにくいホテルをなぜ?と思ったが、圭なりの考えがあるのだろうから、彼に任せることにした。

 私と有紀は、かなりナーバスになって、圭と待ち合わせた北口のロータリーに向かった。

 「姉さん、本当に大丈夫なの?」

 「なにが?」

 「なにもかもよ」

 「なにもかも、そう、たぶん大丈夫だと思う」

 「だと思うわけ?」

 「断定はできないけど、圭が貴女も私も、裏切らない筈よ。信じるしかないでしょう、此処まで来ちゃったんだから」

 「でも、姉さん、本当は怒っているんじゃないの?」

 「そうね、幾分はね。でも。色々と冷静に考えていくうちに、有紀が仲間になるのも悪くないなって思うようになったのよ」

 「どういうこと?」

 「色々だから、説明なんて出来ないよ。今日は、ひたすらピクニックのつもりで、兄弟姉妹が集えば良いだけよ。ピクニックで、おにぎりをほお張る無邪気な兄弟姉妹、そう考えなよ」

 「でも、私は圭と初めてだし……」

 「ほかの男と、死ぬほど違うわけじゃないよ。ペニスは一本だし、形状は良好、景色も抜群、パートナーへの気遣いも充分。ただ、一時のアバンチュールをピクニック気分で愉しめばいいだけよ。なによ、今になって」

 私は、有紀が不安な顔をする度に、勇気を与えられ、不安など、どこかに消え去っている自分を感じた。

 圭の車が、静かに二人の待つロータリーに滑り込み、横づけされた。

 圭は無言だったが、軽く手を上げ、二人を後部座席にエスコートした。そこには、名前がよくわからない花がぎっしり詰まったブーケ風の花束がふたつ置かれていた。

 「喧嘩せずに、お好きな方を選んでください。ささやかな、姉さんたちへの、僕からのご挨拶プレゼント」

 圭は、既に車を国立に向けて走らせながら、軽やかに声をかけて来た。
 つづく

よかったら、クリックしてくださいね!

FC2 Blog Ranking
アダルトブログランキングへ

P1010434jj.jpg


コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

最新記事
rankig
応援してくださいね!

FC2 Blog Ranking

目次

cover-1.jpg

人妻のからだ 』(中編)

終着駅 』(長編連載中)

リンク

最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

アルバム
RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR