第40章 私は、こんなに愛液が溢れる状態になっている自分のバギナに驚いた。
差し入れられた二本の指が動くたびに、膣口から会陰に向かって粘液が漏出した。私はすかさず下着を脱ぎ、ティッシュを数枚重ねて丁寧に拭き取った。
手に負えないくらいの粘液が膣内から溢れ出る高校時代を思い出しながら、使い終わったティッシュを確認した。
特に色はついていなかったし、ニオイにも異常はなかった。一番多かったのは高校生の頃だった。今のようにライナーなどと云う便利なものもない時代だったから、何度となくパンティが汚れることを悩んだ覚えがある。
もし、今日中に圭と交わるとき、愛液が枯渇してしまうのでは、そんな不安もないわけではないが、愛液の井戸が涸れるなんて聞いたこともないので、大丈夫だと思った。
ちょうど程よい滑りが指先に伝わってきた。指を挿入するオナニーに慣れていなかった私は、その自在性のある二本の指を、どのように動かせば、どのような効果が現れるのか、わからなかった。
まるで女子中学生とか女子高生が初めて指を自分の膣内に入れたような戸惑いに満ちたぎこちない動きをしていた。
男のペニスに愛される時の感触は充分知っていたが、自分の自在に動ける指先が、どのように動けばいいのかわからないと云うのも、どこか滑稽だった。
それでも、試行錯誤を繰り返していくうちに、膣内の感受性は、部分部分でかなり違うものがあるという事実を知った。
上の部分は、ざらざらしたギザギザ模様がひだ状になっているに感触があった。残りの左右と下の膣壁部分は、滑らかだった。特別に、指を締めつけてくるような動きは見られず、幾分不満だった。
そういえば、マジシャンのような竹村の指先が、私の膣内をまさぐっていた時はかなり気持ちがよかった。
あの感触を自分の指で再現させることは、到底出来そうもなかった。多分、物理的には、似たような接触であるはずなのに、似たような快感の予感すらなかった。
そういえば、竹村は膣の上の部分にGスポットがハッキリ出ていると言っていた。
たしかに、その部分を押されると、快感と尿意が同時に襲ってきて、やめてもらいたいような、コリコリ揉まれたいような、相反な欲望に悩まされた記憶が蘇った。
ただ、現時点では、そのGスポットだと教えられたような、アキレス腱に似た膨らみの姿は確認できなかった。
だんだん思い出してきたが、あのような現象は、「イカセタ男だけが触れる部分だし、また、本当にイッタ女だけが得られる役得だよ」そんなレクチャーを受けた記憶があった。
しかし、自分の指を挿入して、わずかに膣内の意識を目覚めさせてしまった性欲が宙に浮いたままになった。
クリトリスは、自分の指の動作で、充分に性感が得られるのに、膣の中では思うに任せない。次のステップを目指して挫折してしまった私の身体は、明らかに落胆していた。
指を抜いてみたが、今度は空疎な感覚が襲ってきた。
激しいものではないのだから、起きて歯磨きでもしてしまえば、消えそうな軽いものだったが、ベッドの中にいる私の肉体への感覚は、研ぎ澄まされていた。ベッドから飛び起きれば、逃れられそうな状況だったが、起き上がる気力もなかった。
自分の指が役に立たないとなると、何か代用品で補うことを思いついた。
ベットの中から、あたりを見回した。ペン立てが目についたが、入っているものは、すべて細く尖っている感じで痛そうだった。
細身のマジックペンがあったが、あまりにも細い。化粧瓶やマニキュア容器も役に立ちそうにない。
懐中電灯が目に入った。持ち手の部分が太さ的には丁度よさそうだった。しかし、手を伸ばしかけながら、父が使っていたお古を貰ったことを思い出し、伸ばしかけた手を引込めた。
つづく
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