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終着駅6-2

第6章―2

 どれほど硬い亀頭が膣口をなぞるのだろうかと思ったが、感触は意外なものだった。あれだけの怒張をみせていた樫の棒の先端は柔らかかった。
私は、その柔らかい亀頭は、嬉しい誤算だと思った。もしかすると、幾分痛みを伴いそうな樫の棒への不安が、一気に拭われた。
…これなら、痛いなんてことはないわ。どんな感じで私の膣内に入ってくるのだろう。奥まで行き着いた時の感触はどのようになるのかしら…
 私はカウンセリングと云う仕事を忘れがちになりながら、亀頭が膣口をなぞる行為に没頭してしまった。
 「姉さん、ヤバイ!」圭が腰を引いた。
 「出そうなの」私は自分のオナニーを目撃されたような気分で我に返った。
 「ウン、あまり持たない感じだよ」
 「わかった、じゃあさ、入れちゃうから、即効でイッちゃいな」私は緊急避難でもするように、圭の怒張したペニスを一気に腰の中に埋め込んだ。
動くことは、爆発を早めるだけの行為だと耐えた。動かなくても充分に、圭の怒張は、私の中で存在感を示していた。長さも充分だった。おそらく、もう一段深く突き入れることも可能な余力が圭の陰茎には残っていた。しかし、その余力を一気に味わうのはモッタイナイ感じだった。その余力は、私がオーガズムに至るとき用に、取っておきたかった。

 「姉さん、入ってるね。涼ねえさんと俺、繋がってしまった」幾分、圭の声がうわずっていた。
 「まだ、大丈夫そう」圭が肯いた。私は僅かに亀頭が私の中で上下しているのを感じる程度に腰を動かしてみた。
 そのわずかな動きだけで、樫の棒の先端に用意された肉厚で柔らかく大きな亀頭が、まんべんなく私の膣壁を刮ぐ(こそぐ)のがわかった。
 …イイ、とてもいい。このペニスを暫く占有しておきたい。もっと大きく動いても大丈夫かしら…

 カウンセリングをすっかり忘れてしまった私は、もしかすると、一回目からオーガズムが得られるかもと期待し、本気で圭の亀頭の動きに集中した。イケるかも?私の動きに熱が入った。その時、圭の身体が硬直し、一層硬さを増し、亀頭部も張りつめた。

 「姉さん、出ちゃうよ!出る出る」圭が真剣な表情で、自らの快感の中に埋没した。
 「いいわ、イッちゃいな。思いっきり気持ちよくなるのよ!」私もうわずった声で答えた。
 私の腰に回していた圭の指先が、僅かに肉に食い込んだ。射精をしているペニスを、さらに奥に進めて、最後の力をふりしぼり何度となく脈打ち、消えていく勃起に抗っていた。

 私は、果てた男の上半身が遠慮がちに被さってくるのが好きだった。その心地よさは、征服されたというよりも、私のバギナの中で男が降参したような、倒錯した征服感があった。“やられた”と感じる人も多いだろうけど、私は“出させた”と云う奇妙な快感を憶えた。そういう意味で、女が上になって男が果てたとき、その噴き出した精液が安住の地を見失い、彷徨っているような不安を憶えた。
つづく

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プロフィール

鮎川かりん

Author:鮎川かりん
小説家志望、28歳の女子です。現在は都内でOLしています。出来ることなら、34歳までに小説家になりたい!可能性が目茶少ないの分ってっているのですけど、挑戦してみます。もう、社内では、プチお局と呼ばれていますけど…。売れっ子作家になりたい(笑)半分冗談、半分本気です。
初めての官能小説への挑戦ですけど、頑張ってみます。是非応援よろしくお願いします。

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