第466章墓石に有紀の身体を押しつけて、私の手は、その肉体を、服の上から弄った(まさぐった)。
肌に指は触れていなかったが、有紀の体温が、肉の歓びを伝えていた。
「冷たいね」私は、有紀の唇を貪りながら、熱い吐息を伴いながら、囁いた。
「大丈夫。姉さんこそ疲れない?」
「まだ、大丈夫。有紀のアソコ触りたいな」
「良いよ、チョツと待ってね」
有紀は、左右前後に目を走らせながら、フレアースカートの中に腕を差し入れて、ストッキングとショーツを一気に引き下げた。
私は、不十分な開放状態の有紀の花弁に舌を這わせた。有紀のニオイがした。
「周り、見ててよ」私は、見張りを有紀に命じて、僅かに届く、外部に露出している、快感の芽を舌先で探った。
「ああ、これ以上開かないよ」有紀は苛立っていた。私も、同じくらいに苛立っていた。
「ちょっと待って」有紀は、私の肩に掴まり、左足のパンプスを乱暴に脱ぎ、足元から、意地悪をしていたストッキングの一方を抜き取った。
私は、有紀の代わりに、見張り役を引き受けていたが、有紀の両脚が自由になったその瞬間に、有紀の股間に貪りついた。
「イキなよ」私は幾分早急に、有紀に軽いオーガズムを得て欲しかった。
どのような環境の中に、我々が居ることは、頭の芯で理解していた。
ただ、何の区切りもなく、この行為を終わらせるのは、背徳の度合いが深くなるように思えた。
一定の目的に達してしまえば、その背徳は赦免される、そんな強迫的意識下にあった。
「指、入れて!」有紀が刹那に小さく叫んだ。
私は、躊躇わずに、二本の指を重ねて、有紀のバギナに深々と差し入れた。愛液に塗れた有紀のバギナから、粘着力のある卑猥な音がリズミカルに洩れていた。
「姉さん、イキそう!」有紀が、私の肩を強く握ってきた。
「まだよ、もうチョッと頑張りな」私は、励ますように有紀に話しかけながら、挿入している指の動きを強く、激しく、早く動かしていた。
「とめて!」有紀が、いつものサインを叫んだ。
私は、いつも通りに、二本の挿入している指を硬直させ、最深部を抑え込んだ。1,2,3…9、10。
“うっ!” 有紀の呻きが洩れた。
二人は、何事もなかったように、墓石に腰を下ろしていた。
「竹村さん、怒っているかな?」
有紀が、吸いかけの煙草を私に手渡した。
「折角、禁煙してたのに……」そう呟き、私は、ひさびさの紫煙をくゆらせた。
「面倒だ、脱いじゃえ」有紀は半端に居残っていたストッキングの塊りを引き剥がした。
「ノーパン墓参りか……」私は、とてつもなく可笑しくて、くすくすと笑い出した。
「なんという女二人なんだろうね。でも、意味もなく愉快で爽快」
「今度の墓参りは、デッキブラシ持参で、磨き込んで、罪滅ぼししようよ」
「そうだね。そして、この次は、姉さんをイカセルからね」
「夫婦で怒りだしたら、墓石が倒れちゃうかもね。でも、生きている者勝ちだから、我慢して貰うしかないよ。その代り、残された財産は、誠実に運用させて頂く。それで、許してもらうしかないからね……」
「でもさ。目の前で、こんなことすることは、彼らも想定外だろうね」
「私だって、想定外だったよ」
「ありゃ、姉さんが誘った癖に、何と云う言い草かしら」
「でも、イッタのは、アンタだから。罪はアンタの方が重いのよ」私は、再び可笑しくなって笑い出した。
つづく
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